センター倫理
傾向
大問は4〜5題、小問数は35〜40題ほどであり、ゆっくり解いても時間が足りなくなることはまずないと言ってもいいでし ょう。近年では、最初の大問は青年期が、最後の大問は現代社会がテーマになっています。2〜4番の問題はさまざまな分野か ら出題され、その中では複数の分野にまたがる大問も珍しくありません。出題形式は正誤問題が多く、他に空欄補充問題や組 合せ問題などもあります。正誤問題では、それぞれの選択肢の文章が3、4行書かれているものも多くあり、正しい答えを導き 出すためには、知識に加え文章の読解能力も要求されていると言えるでしょう。
対策
一橋を受験する人にとって、センター倫理は9割近くは確実にとっておきたいところだと思いますが、そのための対策は
高3の夏からで十分間に合います。はっきり言ってしまえば、センター試験の倫理は内容の理解よりも暗記が必要とされていま
す。広い範囲にわたってそれぞれの難解な思想をきちんと理解しようとするにはとても時間がかかりますし、センター試験に
おいてそれは必要とされません。例えば正誤問題において、ある選択肢の内容がよくわからないものの、その選択肢の文章に
含まれているキーワードで誰の思想か判断する、などということはよくあります。必要最低限の理解が終わったらあとはキー
ワードを覚えることに努めたほうが賢明です。
参考書を何度か通読し終わった後、山川の「倫理問題集」など分野別になっている問題集をやりそれぞれの分野を固めてい
くことをおすすめします。もちろん、この際参考書をちらちら見ながらで構いません。ただし、一度わからなかった部分は参
考書に書きこむなどして確実に覚えるようにするといいでしょう。センター試験全般におけることですが、試験形態が特殊な
ので問題を解きながら知識を固めていくのと同時に、だんだんと慣れていくことが大事だと思います。このことによりカンの
ようなものも育ちます。
そして、この作業が終わったら過去問を解きはじめます。センター倫理においては一度過去に出題された問題と似たような
問題が出ることはよくあるので、大手予備校が作った問題集をやるよりは過去問を毎日一年ずつ解くようにした方が効果的だ
と思います。過去問は河合のものが多く年数が載っているという点でおすすめです。
おすすめ参考書
・「チャート式 新倫理」(数研出版)
少し情報量が多いですがこの本に書かれていること以外から出題されることはほとんどありません。この本を何度も通読す
れば必要な知識が自然と身に付きます。
・「倫理用語集」(山川出版)
あやふやな単語を見るのに最適です。例年、最後の大問の範囲である現代社会の諸問題の部分の単語はほぼ完璧にマスター
した方がいいです。
・「倫理問題集」(山川出版)
上にも書きましたが、分野別に過去問が分かれていて使いやすいです。すべて終える必要はありませんが、頻出分野は徹底
的にやった方がいいでしょう。
・「センター試験倫理の点数が面白いほどとれる本」(中経出版)
勉強をはじめる際の参考書として秀逸です。表紙のデザインとは反対に内容が他の参考書に比べしっかりしています。どう
やら近年、内容が劇的に改善されたらしいです。わりと読みやすいので、簡単に最低限の理解を行うことができます。
最後にひとこと
倫理はやれば簡単に点数が伸びる科目です。そして勉強するのがけっこう楽しいはずです。やらなくて点数を落とすのは
損です。確実に高得点を狙いにいってください。
○この記事を書いたのは…
わだ(商・私立・男。受験に必要なものは「盲信」)