一橋英語

傾向

 一橋大学の英語の試験問題は、大問4題で構成されていて、その内容は例年、
T・U→長文読解問題
   V→英作文
   W→リスニング問題

というようになっています。試験時間は120分で、リスニングは試験開始後50分たつと始まります。ちなみに、2008年度の 入試では、リスニング問題は放送されるのではなく試験官が持ってくるカセットデッキから流していました。正直、音はあ まり良くありませんでした。

TとUの長文問題は、比較的抽象的で堅い内容を取り扱ったものが多いと思います。そういう長文を読 みこなすには、それなりの英語の読解力が必要になってきます。問いは、記述問題(字数制限がない場合もあります)が多 いですが、空所補充問題のような選択式の問題もあります。選択問題は多分正解率も高いと思うので、できるだけ確実に正 解しておきたいところです。センター試験が終わったからと言って、文法や熟語の勉強も手を抜きすぎないようにしましょ う。

Vの英作文では、指定された3つのトピックから好きなものを選んで、120〜150語で自分の意見を述べま す。面倒くさそうだと考える人もいると思いますが、自分で文の構成を考えることができるので、和文英訳問題より文法な どのミスをする危険が少ないというメリットがあります。無理に難しい構文を使うことよりも、簡単な構造の文章を間違え ずに書き、筋道を立てて論理展開していくことが大切です。

WのリスニングはAとBに分けられています。Aは英語の文章を聞いたあとに英語の質問が流れ、選択肢の 中から答えを選ぶ問題です。Bは、例年は英語の文章を聞き、問題用紙の問いに英語で答えるという問題が出題されていまし たが、2008年度は英語の文章を英語で要約するという問題が出題されました。来年の試験がどちらのタイプになるかはわか りませんが、どちらが出題されても対応できるように両方練習しておきましょう。

 一橋大学の2次試験の配点をみると、どの学部でも英語に比重が置かれています。という訳で、英語の対策は他の教科の 対策より重点的にやった方がいいと思います。一橋入試の英語は、東大入試の英語などと比べると時間に余裕があるので、 焦らずにじっくりと理解しながら解くようにしましょう。

対策

<語彙力を強化する>
 まず、何よりも大切なのは基礎的な単語や熟語、文法などをしっかり覚えることだと思います。単語帳や熟語帳は何度も 繰り返すことが大切です。私の場合は、高3の夏くらいから、通学中の電車の中ではひたすら単語を暗記するようにしてい ました。覚え終わっても、忘れないように何度も繰り返しました。模試などの英語の得点は、自分の語彙力や文法の知識と 比例するように伸びていったような気がします。

<長文対策>
 長文を読む力をつけるために、最低でも週1回は長文を読むようにした方がいいと思います。結構難解な長文を読むとき、 私は
@とりあえず辞書を使わないで通して読んでみる、知らない単語があったらその都度マークする
A全文訳と照らし合わせながら一文ずつ確認し、意味を読み違えているところがないかチェックする、わからなかった単語 は意味を調べる
B後日、また何も見ずに通して読んでみる
というような流れをとっていました。辞書を使わずに読んでみることで自分の力量が測れるし、自分が意味を間違えて読ん でしまっていた部分がわかってよかったです。また、特に過去問の長文は一度解いて終わりにするのではなく、忘れたころ に読み返し、また忘れたころに読み返すというように繰り返し読んだほうがいいと思います。

<英作文対策>
 英作文はとにかく書いてみることが大切だと思います。実際にやってみないと120〜150語という長さがつかめないと思う し、知っている表現を上手く使えるような文を考える、というのも慣れないと難しいと思います。また「こういうテーマが 出題されたらこういう意見を述べよう」ということを予めある程度考えておくと便利です。文章の構造も考えてしまってお くと楽です。私は、「自分の立場の明示→理由1→理由2→結論」もしくは「自分の立場の明示→理由→考えられる反論を あげ、それを否定→結論」というパターンを使ってました。書いてみたら、誰かに添削してもらいましょう。

<リスニング>
 一橋のリスニング問題のいいところは、問題が3回繰り返されるところです。3回も繰り返されるんだから、と多少余裕 を持って取り組めます。対策は、普段から英語を聞くようにすることだと思います。私はリスニングがとても苦手だったの ですが、英語を聞き、一文ごとに一時停止して真似して発音するようにしていたら、かなり英文が聞き取れるようになった と思います。

おすすめ参考書

・「システム英単語」(駿台文庫)
 この単語帳をおすすめする理由は、私が出会った単語帳の中で一番「覚えやすい」単語帳だと思ったからです。暗記とか 苦手なんですけど…という人に向いてます。これをおすすめするもう1つの理由は、携帯で使えるモバイル版があることです 。単語帳も開けないような朝の満員電車の中でも、携帯で単語が覚えられるんです。私は、これに本当に助けられました。 ただし、ネットに接続するので地下鉄では使えません。

・「速読英熟語CD」(Z会出版)
 速読英熟語」の英文が吹き込まれているCDです。リスニング対策に使いました。ちょうどよい長さの文章が吹き込まれて いて、しかもどの文章も内容が面白かったので、暇な時に聞いていました。熟語の勉強にもなって一石二鳥でした。直前期 には、一文ごとにストップして真似して発音してみたりもしました。

・「英文読解の透視図」(研究社出版)
 私が実際に使っていたわけではないのですが、私の友達には結構使っていた人が多く、評判がいいです。みんなおすすめ だと言っているので、是非使ってみてください。ある程度基礎ができている人向けらしいです。

最後にひとこと

 英語は受験の要ですよね。英語を制する人は受験を制すと言っても過言ではないのかもしれません。だからといって、 英語なんて苦手だという人も落ち込まないでください。英語は、頑張れば頑張っただけ伸びます!特に、一橋の英語の問題 では本当の英語力が試されています。数学などでは、過去問をやっても年によって出来が全然違うということがあると思い ますが、英語の場合、ちゃんと勉強すればそんなに得点にぶれが出にくいんじゃないかと思います。だから、頑張ればきっ と報われます☆

○この記事を書いたのは…
ふーみん(商・公立・女。受験に必要なものは「集中力とやる気」)