センター数学2B
傾向と対策
1.[1]指数関数・対数関数、[2]三角関数2.微分法・積分法
3.数列
4.ベクトル
センター数学UBは以上の大問4つからなり、[1]と[2]の出題順序が変わることはあるが、基本的にその他はこの順序で出題される。
まず[指数関数・対数関数]だが、このセクションに関しては、底の変換・真数条件・公式(特にlogA+logB=logAB,logA-logB=logA/B)などを組み合わせた頻出問題しか出題されない。指数⇔対数のやりとりになれることができていれば時間もそれほどかからず解答できるはずである。
次に[三角関数]であるが、2008年度センターでは極座標的な考え方を彷彿させるような出題文で混乱が起きたようだが、冷静に出題文を読んでみるとそれほど難しいことを言っているわけではなかった。同様に例年、このセクションでは難題が出題されることはなく基本的な解法で勝負がつく問題ばかりである。面倒くさがらず、毎回円を描き座標軸を記入していくとより確実に得点できる。
続いて[微分法・積分法]のポイントであるが、微分の範囲に関しては極単純で基本的な問題しか今までに出題されておらず、公式慣れ・形式慣れをしておけば十分解答できるだろう。次に積分の範囲だが、こちらは煩雑な計算が出題され点数配分の割に無駄に時間がかかってしまうことがある。そこで、時間短縮のためにマークだからこそ生きてくるのが「6分の1公式」「12分の1公式」「2次関数の2本の接線の交点の座標の公式」「3次関数の極大・極小における接線と3次関数とのもう一つの交点の座標の公式」・・・etcの二次試験の数学で用いるには、グレーゾーンの公式である。センターは計算過程や証明を書かなくていいので使いたい放題使える。近年それを警戒してか、パッと見これらの公式を使えないように見える出題形式になっているが、よく考え視点を変えていくとうまく適用できることが多い。また自分で公式を作ってみてもいいかもしれない。使い所を把握しこれらの公式に応用をきかせていけば、[微分法・積分法]は一番時間短縮できるセクションだろう。
次に[数列]であるが、実はここが一番厄介である。各予備校の模試や予想問題とかなり雰囲気が違う問題が出題され、入りのところで手が止まりがちである。対策が報われるかどうかは、本番で頭がキレるかどうかで決まってしまう(あわてずに見れば結局は基本的な内容なのだが、本番の緊張状態だとただただ時間を無駄にしてしまう。)。「本番は雰囲気の違う問題が出題される」ということを念頭に置いて臨むといいだろう。 さて対策であるが、等差数列に始まり漸化式や伯v算まで基本的な事項は頭に入ってる前提で話を進める。実は[数列]のセクションはテクニックで解ける問題のオンパレードである。例えば、等比数列の公比に関して「±2」が多いということを使って解くテクニックである。これは確率論で言ってるのではなく、根拠がある。公比の絶対値が3以上の場合、数値の大きくなり方が激しすぎて問題作成上都合が悪いようである。例えば公比5なら、5→25→125→625→3125となり5項目で既に4桁に到達してしまう。公比2桁なんてもってのほかだから、たとえば「公比はアイ」に入るのは負の数とみてまず間違いない。例外はあるが、どうしても正攻法で解けないときは±2、±3あたりを代入してみて、その後の整合性を確かめていくといいだろう。他にも複雑な伯v算なども工夫すれば公式を用いなくても、空欄を変数a,b,…と置いていって連立方程式で解いてしまうこともできる。もちろん正攻法は2次のために必要なので習得しておかなければならないのだが、センター数学は数学であって数学ではない。時間が勝負のセンター数学UBではこんな技術・知識も必要だと僕は思う。
最後に[ベクトル]だが、問題は例年単純なものしか出ない。平面が出題されたときにくらべ空間が出ると平均点が下がるようだが、基本的に考え方は一緒だということを掴んでさえいれば問題ないだろう。ただ、計算はかなり煩雑なことが多いのでもっとも効率的な解法を選ばないとかなり時間がかかってしまう。前半と後半で完全に問題が切り離されていて、一番計算が煩雑な部分を避けても配点が高い部分を解答できることがある。もし残り時間も無く、計算ミスで枠に合わなかったとしても、最後まで諦めずに目を通してみるといいだろう。拾える点は少しでも拾って2次に繋げる努力が、最後には合格に繋がってくる。
参考までに僕の解答順序・時間配分を紹介すると、1(15分)→2(15分)→3(10分)→4(10分)で解答し、最後の10分+αは微分積分・ベクトルの計算量が多かった部分の見直しに当てていた。模試ではこの方法で60分丁度くらいだったが、本番では受けたすべてで15〜20分前には終わっていた。
○この記事を書いたのは・・・
広報ちーふ(商・公立・男。受験に必要なものは「頑張る動機」)